「ゼロリスク社会」の罠 ~「怖い」が判断を狂わせる~【書評】

今回は『「ゼロリスク社会」の罠 ~「怖い」が判断を狂わせる~』という本を読んでみました。

著者は佐藤健太郎氏、化学を主に取り扱っているライターの方です。

 

内容はタイトルの通りでリスクを回避しようとすると発生する新たな問題を化学的、心理的な話を交えてを取り上げています。

例えば保存料の話、近年保存料バッシングにより保存料のソルビン酸類の添加されている食品が減少傾向にあるそうです。傍目で見てみると健康に良さそうだしいいんじゃねという思考になりかねないのですが、このまま保存料無添加の食品が増えてしまった場合、保存に冷蔵が必須になりこれが莫大な電力を消費することにつながってしまいます。

 

ほかにも同時多発テロが発生してからというものの飛行機を避ける人が急増したそうです。代わりに車を利用する人が増えたのですが、その車で事故を起こす人が増えてしまい翌年の車による交通事故での犠牲者が大幅に増えてしまったといいます。

 

この本を一読してみて思ったことは昨今世間を賑わせているコロナウイルスリスク管理に使える情報が多く書かれていると思いました。

 

興味があるかたはぜひ読んでみてください