教養としてのテクノロジー AI、仮想通貨、ブロックチェーン【書評】
今回は『教養としてのテクノロジー AI、仮想通貨、ブロックチェーン
』という本を読んでみました。
著者は伊藤穣一氏、アンドレ・ウール氏の共著となっております。
伊藤穣一氏は当時MITのメディアラボという研究所で所長を務めていた方です。(調べたところ今は辞任したそう)
アンドレウール氏は初めて知る方だったのですが、彼もメディアラボに所属しているそうでそのつながりで共著に至ったのでしょう。
個人的にこの本はとても考えさせられる一冊でした。まずはタイトルのとおり各種テクノロジーを紹介した後に、それらが抱えている問題点を列挙するような構成となっています。
特に自動運転車を制御するコンピューターの問題点としてそのコンピューターがどんな倫理観を持っていて「トロッコ問題」*1のような状況が発生した場合コンピューターはどうするのか、さらに事故を起こした際に責任はだれに帰属するのかというテーマも実際に自動運転の開発を行っている企業数社を例に挙げて説明がなされていて読んでいてとても勉強になりました。
またテクノロジーの話題から少し離れてしまう気もしたのですが、「アンスクーリング」の話題も面白かったです。
米国で流行りつつある子供を学校教育に頼らずに育てる教育方法で大人たちは基本教育に干渉しないで子供が興味をもったことに対しては手助けを行うというものらしいです。不登校の子たちが多い今の日本にはぴったりの教育方法なのではないかと思いました。(私は詳しくないのでわかりませんが日本ではフリースクールの教育方針とかがこれにあたるのでしょうか)
興味がある方はぜひお手に取ってみることをおすすめします。